香港豆知識13


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深圳日帰り旅行

 香港旅行で日程に余裕があれば、旧ポルトガル領のマカオまで足を延ばす人も多いだろう。上環のフェリー・ターミナルから高速フェリーに乗って1時間だから、日帰りも可能だ。

 マカオと言えばカジノで有名だが、ギャンブル好きの中国人を押しのけて、大小やバカラのテーブルに着くのは素人ではほぼ不可能。ホテル・リスボアのカジノに行っても、スロットマシンで遊ぶのが関の山だ。中心部は南欧風の街並みが残り、独特の風情があるが、商業や貿易の中心はすっかり香港に移り、どことなくさびれてもいる。

 そこでちょっと趣向を変え、九廣鉄路(KCR)で深圳を訪れてみればどうだろう。片道40分の旅で、変貌する中国を目のあたりにすることができる。

 人口3万人にも満たなかった国境の港町が経済特区に指定されたのは1979年。それからわずか20年で、人口400万人の都市が忽然と誕生した。香港とは一味違うモダンな高層ビル群には圧倒されるだろう。

 香港と中国本土の物価格差は大きく、印象として、深圳では買物もレストランも3割は安い。広東省の省都・広州まで行けば、それが半額から5分の1になるという。

 休日になると香港人の家族連れが大挙して深圳に押しかけ、日用品を買い漁っていく。これでは、香港が長い不況に苦しむのも当たり前だ。

 深圳周辺にテーマパークがいくつもつくられているが、わざわざ行く価値があるかどうかは疑問。日本の地方都市によくあるひなびたテーマパークとどことなく似ている気もする。買物と食事が目的なら日帰りで充分だ。

 なお、香港から深圳に行くにはビザが必要。国境検問所内で発行してくれるが、混雑していると1時間以上待たされることもある。香港発の日帰りツアーならビサは不要だ。


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