出版物のご案内
The Perpetual Traveler
幻冬舎創立11周年記念作品 定価:本体600円+税(上下巻とも) 橘玲・著 TACHIBANA Akira 幻冬舎文庫 ISBN 978-4-344-41174-6(上巻) ISBN 978-4-344-41175-3(下巻) |
兄弟たちよ。君は怪物の発する悪臭のなかで窒息するのか? 窓を打ち破り、あの大空へ飛べ!
大いなる魂たちのために、大地はいまもなお開かれている。一人生きる者たちや、孤独な二人のために、誰も知らない土地がいまもなお残されている。そこには静謐な海のかおりが漂うだろう。
国家が終わるところ――。そこでこそ、かけがえのない者たちの歌が、ただ一回の、ふたたび奏でられることのない旋律(メロディ)がはじまる。
『ツァラトゥストラはかく語りき』フリードリッヒ・ニーチェ
【PT】Perpetual Traveler
永遠の旅行者。
どの国の居住者にもならず、合法的にいっさいの納税義務から解放された人々。
国家にとらわれず、自由を求めて世界を旅する独立した個人のライフスタイル。
弁護士を辞めてPTとなった真鍋恭一は、滞在先のハワイのホテルで風変わりな老人からの依頼を受ける。
依頼人にはいくばくかの財産があるらしく、その相続にあたってふたつの条件をつけていた。
ひとつは、16歳になる孫娘に財産のすべてを譲ること。
もうひとつは、日本国に1円の税金も納めないこと――。
20億円の相続を合法的に無税にできるのか?
孤独な旅人と翼の折れた天使の、ひと夏の冒険が始まる。
【書評】
「『金融情報サスペンス』としての面白さは群を抜いているし、情報量の多さと鋭い状況分析は、現代社会を経済から読み解く物語として新鮮である。橘玲は、この分野の新しいパイオニアになるのではないか。」
池上冬樹(文芸評論家)
「錯綜する人間関係の利害の網の目を見極め、依頼人の老人の“お国に対する呪い”までもを解かんとする主人公は、まぎれもなく現代の名探偵の一人と言うべきである。」
佳多山大地(文芸評論家)
『永遠の旅行者』の舞台をめぐるフォトツアー
Crack in Paradise
Night at the Aquarium
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