アジア圏に事業展開する台湾系ネット証券
KGI証券は台湾の多国籍企業 Koos Groupの証券部門で、台湾以外に、香港、韓国、タイでも事業を展開。系列会社に銀行(Chinatrust)や保険(China Life)、ホテル(Chinatrust Hotels)、通信(KGTelecom)などがある。
香港を拠点とするKGI Asia は1997年創業でグループの中核企業。中国本土の上海および深圳にも営業所を持つ。本店は香港島のワンチャイWanchaiのセントラルプラザCentral Praza 41階にある。香港内にはほかに北角 North Point(ノースポイント・香港島)、Tseun Wan(チュンワン・新界)、Yuen Long(ユンロン・新界)の3カ所に支店がある。顧客数は4万人以上、取扱株式額は6,000万米ドルを超える。
日本語を話す担当者がサポート
日本から郵送で口座開設できることから、日本人顧客も多い。現在、日本語を話す担当者がおり、希望すれば、投資の相談に乗ってくれるほか、電話での売買もサポートしてくれる。
オフショアファンドが充実。個別株オプションも可能
口座はキャッシュ口座 Cash Accountとマージン口座 Margin Account。さらに、個別株オプション口座 Stock Options Accountがある。
香港・上海B株・深圳B株・台湾・米国株のネット取引、日本、韓国、オーストラリアなどアジア8市場、ヨーロッパ3市場、カナダ株の電話取引が可能。ほかに、香港で登録されているオフショアファンド、債券、個別株オプション取引、IPO投資。香港株の積立プランも月1,000香港ドルから利用できる。系列のKGIフューチャーズに口座を開設すれば香港証券取引所の先物・オプション取引も可能。
香港株のマージン口座も開設できるが、カラ売りはできない。KGI証券から融資を受けて株式を購入するかたちなので決済期限はなく、金利を払い続ければいつまでも株式を保有できる。キャッシュ口座でも、決済期日までに不足額を入金すれば残高以上の購入が可能。
信用買いの買付け可能額は、口座にある現金と保有している株式によって決まる。これをPurchasing Power(購買力)といい、「PP」と表示される。PPの算出対象となる株式は原則として香港株だけで、銘柄ごとに担保率(掛目)が異なる。
香港株の売買手数料は0.25%(最低100香港ドル)。口座開設手数料は無料。最低預入額の規定もない。香港市場および米国市場のリアルタイム株価情報システムも利用できるが、すべて有料。
売買に利用できる通貨は香港ドルと米ドルのみ。
とくにオフショアファンドのラインナップは充実しており、多様なファンドがインターネット上で購入できる。ただし、ネットでの購入を始める前に、許容できるリスクレベルを判定するための「Investment Preference Analysis Questionnaire Form」を提出しなければならない。これは、自分でカスタマーサポートに電話をかけて取り寄せなければならない。最初からオフショアファンドの購入を希望している場合は、口座開設時にその旨を説明し、提出しておくといいだろう。
オフショアファンドの最低投資額は1,000~5,000米ドル、マン社のヘッジファンドは3万米ドル。担当者を通せば、限定募集のファンドにも投資可能。
各ファンドの条件や手数料は目論見書 Prospectusをダウンロードして確認する。KGI証券で購入した場合、通常3.5~5%の販売手数料が40%割引、投資額50万香港ドル以上は70%引きになる。